美山の蔵サウナ

美山町で計画中の蔵サウナ

パブリックハウスアンドサウナ久米屋
の改良版

久米屋もそうだけど蓄熱ストーブは性質
上、火焚き後、ある程度時間をかけない
とストーブのマテリアルであるレンガが
熱を外に発しないため、サウナ室内が暖
まらない。

美山町の蔵サウナ 熱利用の仕組み

火を焚くのに『時間がかかる』というこ
とはサウナを開設して事業をする人たち
にはネックなようで、サウナ開設の相談
に来られるものの、薪を使った蓄熱スト
ーブを導入する人はほとんどいない。そ
れもそのはずで、お世辞にもデザインさ
れたとは言いづらい素人施工のストーブ
と属人的な火焚きの仕組みのためか採用
を躊躇するのだろう。しかし、久米屋で
は僕と三郎おじさんが交代しながら日々
アップデートしながら火を焚いている。
これまで何百回と火を焚いて、サウナを
温めるために時間を費やしてきた。その
おかげで、蔵と蓄熱ストーブの相性の良
さが分かってきた。実は『時間がかかる
』のは最初だけで、「蓄熱ストーブ」は
連続して使えば使うほどは熱を重ねられ
る。これに気密性や断熱性能の高い「蔵
」は相性がよく、暖まった熱を外に逃が
さない。熱をしっかりと保存してくれる
。言いようかもしれないけれど時間がし
っかり重なる。1日目より2日目の方がよ
り暖かく湿度も高く感じられ、1週間連
続で焚けば最高な温湿空間が得られる。
このことが蔵サウナの最も大きな強みと
も言える。

美山町の蔵サウナではサウナの性能はも
ちろんのこと、室内で貯めこまれた熱を
サウナ以外のことでどのように活かして
いくかがポイントだと思っている。そん
なことを考えてた時に、タバコの乾燥小
屋のことを見つけた。この仕組みをうま
く応用すれば、2階部分をハーブの乾燥
室として活用できそう。

小屋と倉 干す・仕舞う・守る 木組みのかたち 安藤邦廣